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奥山和由と黛りんたろうの「RAMPO」騒動の真相か如何に?!





1994年6月25日公開の日本のミステリー及びファンタジー映画…
「RAMPO」(らんぽ)はご存知でしょうか?

1994年に同じタイトルで同じ脚本をベースにしながら、異なる監督名がクレジットされた2作品が同時公開され、邦画始まって以来のこの珍事は大きく報道されるスキャンダルとなりました。

6月25日、全国の松竹系で「RAMPO」が公開され…
通常の映画公開とは違ったのは「RAMPO」が1本の映画ではなく、「奥山バージョン」と「黛バーナジョン」と銘打たれた2本の映画が同時に公開された点でした。
特に都市部ではこの2つのバージョンが同じビル内にある松竹系の映画館で、それぞれ上映されるという前代未聞の光景が見られたのです。

「RAMPO」は松竹(松竹株式会社)の奥山和由常務が江戸川乱歩生誕100周年・松竹創業100周年記念作品として企画した作品でした。
奥山常務は当時、「ソナチネ」などの北野武作品や「226」などの五社英雄作品を送り出したプロデューサーとして知られていた人物です。

この作品の脚本は竹中直人さんが演じる江戸川乱歩の私生活と、本木雅弘さんが演じる明智小五郎を中心とした小説の世界が交錯する構成になっていました。
監督として抜擢されたのはNHKの朝ドラ「すずらん」などを手がたNHKエンタープライズ所属のディレクター・黛りんたろう氏…
音楽家・黛敏郎(故人)の長男でもある人物でした。

ヒットメーカーのプロデューサーと新進演出家の組み合わせ…
製作費の方も潤沢で3億5000万円と、普通なら完成作品への期待が高まるところでしたが、撮影が終わり1993年に入った頃からトラブルが表面化したのです。

完成した作品は当初の脚本やコンセプトから逸脱…
前衛的すぎて分かりづらい…
SM描写もどきがキツクなり過ぎてタイアップするスポンサーを期待できない…
などとして奥山さんは黛さんに撮り直しを要求しましたが、黛さんもNHKエンタープライズも「作品には自信がある」と応じようとしなかったのです。

1993年2月22日、奥山さんはついに自身が監督としてこの作品を撮り直すと発表…
これに対してNHKエンタープライズは「黛さんに対する名誉毀損だ!」と記者会見で応戦しました。
さらに奥山さんは「それならNHKはこの作品を実費で買い取れ!」と再応戦したのです。

しばらくは泥沼の争いが続きました…
最終的に黛バージョンと奥山さんが監督した撮り直しバージョンを両方と上映することで合意しました。
これが前代未聞の同時公開の内幕だったのです。

合わせて1億5000万円の製作費をかけ、約7割のシーンを撮り直した奥山バージョンはヒーリング効果があるという「1/f ゆらぎ」を美術セットや音楽に使い、劇場にはフェロモンを含んだ香水をまき、さらに劇中に細かいカットを取り混ぜる「サプリミナル」映像を多用するなど、奥山氏のアイデアマンぶりが話題になりました。

結局、この騒ぎが効果的な宣伝となり、興行収入が20億円を超えるヒットを記録…
奥山氏はその後、松竹を去り、自身の会社チームオクヤマなどを足場に映画の製作を続けました。
一方の黛氏もNHKで大河ラマなどを数多く手がけて活躍しているが、どちらのバージョン諸事情でDVD化されていません。




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