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鬼塚勝也さんや辰吉丈一郎さんと共に平成の三羽烏(さんばがらす)と呼ばれていたのが、1990年代に活躍した元プロボクサーの「ピューマ渡久地」さんです。
そんなピューマ渡久地さん現在、「重積てんかん」を患い、数時間前の記憶も失くしている状態であると言います。
果たして、ピューマ渡久地さんの重積てんかんとはどのような病で、何が原因だったのでしょうか?
名前:ピューマ渡久地(ピューマ とぐち)
本名:渡久地 隆人(とぐち たかと)
生年月日:1969年11月20日
職業:元プロボクサー
出身:沖縄県石川市(現・うるま市)
学歴:日本大学農獣医学部(中退)
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ピューマ渡久地が患っている「重積てんかん」とは?
1993年8月に元嫁となる聡美さんと結婚し、29歳でプロボクサーを引退したピューマ渡久地さん。
その後は「ピューマ渡久地ボクシングジム」(東京都港区東麻布1-25-3富田ビル2F)を創設し、聡美さんと2人で経営していました。
聡美さんはピューマ渡久地さんと出会ったことがきっかけでボクシングにハマり、マネージャーライセンスを交付されるほどの実力者だたのです。
しかし、ボクシングジムの経営は順調とはいかなかったようで、慣れない仕事にストレスを感じたピューマ渡久地さんは、そのはけ口からお酒を飲むようになりました。
そうして酔っぱらったままでジムに来ることが増え、聡美さんが「家族とお酒どっちが大切なの?」と聞いた時に「選べない」と言ったことがきっかけで2006年に2人は離婚しています。
聡美さんの方は選手を守るべく、離婚後もパートナーとしてジムで働き続けました。
ジムはピューマ渡久地さんが名誉会長、聡美さんが会長と実質的な運営を担っていたのです。
しかし、2008年に予期せぬことが起きました。
当時、ボクシング協会の理事会に参加したピューマ渡久地さんが突如として全身痙攣(けいれん)を起こし、白目をむいて泡を吹きながら、椅子に座ったまま後ろ向けに倒れてしまったのです。
すぐに病院へ緊急搬送されたピューマ渡久地さん。
急いで病院に駆けつけた聡美さんに対し、何事もなかったかのように振舞い、本人は倒れた時の記憶はなく、なぜ病院にいるのかさえわかっていませんでした。
その後もジムでの指導中に大きな発作を繰り返し、何度も倒れるようになったピューマ渡久地さん。
発作からしばらくすると何事もなかったように、元に戻るという状況が続くようになりました。
次第に練習生の顔も覚えられなくなり、最初に倒れた時から記憶が止まってしまったようで社会人になった娘も小学生のまま記憶が止まってしまったのです。
検査の結果、ピューマ渡久地さんは「重積てんかん」だと診断されました。
てんかん発作は通常、数分程度で自然に消退していきます。
しかし、中には発作が異常に長引いたり、発作が終わっても意識が戻らないうちにまた発作を繰り返すケースがあり、これが「重積てんかん」にあたります。
ピューマ渡久地さんの場合、20分以上ひきつけていることが多かったそうで、脳に酸素が送られず、数万単位の脳細胞が破壊されてしまったことで、記憶が失われてしまったのでした。
離婚後は両親と地元の沖縄で暮らし、てんかんの治療を受けながら実家の林業を手伝っていたピューマ渡久地さん…
「僕のいない間に元家内がやってますから、ありがたいです。子供も3人もいて、大変だと思う。ありがたいですよね、ジムを守ってくれてありがとう」と1人でジム経営する聡美さんに感謝の気持ちを口にしていましたが、実家の作業を教えられてもすぐに忘れてしまうようになりました。
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ピューマ渡久地…「重積てんかん」の原因とは?
現在、ピューマ渡久地さんは右半身にも麻痺の症状が出て、食事もままならないなど、徐々に症状は深刻化していると言います。
果たして、ピューマ渡久地さんの「重積てんかん」は何が原因だったのでしょうか?
てんかん重積状態や発作頻発を起こす原因として、成人の場合、脳血管障害、脳腫瘍、脳炎、髓膜炎、頭部外傷などが原因だとされています。
また、他にもてんかんの既往のある場合は、薬の飲み忘れ、睡眠不足、過労、月経、感染症などが誘因だと言います。
特に打たれても打たれても前に出るタイプのボクサーであったピューマ渡久地さんが、頭部外傷など頭部や脳への障害を受けていたことは容易に想像がつきます。
いわゆるパンチドランカーと呼ばれるもので、頭部への衝撃が影響して神経変性疾患や認知症に似た症状を引き起こすこともあるのです。
1998年12月の飯田覚士さん(当時WBA世界スーパーフライ級王者)との試合では、試合前に「脳梗塞の疑いがある」と診断されたピューマ渡久地さんでしたが、後に誤診であったことが明らかになっています。
ひょっとすると、この時は誤診ではありながらも、この頃からピューマ渡久地さんの脳には何かしらの異常が出ていたのかもしれません。
加えて「ピューマ渡久地ボクシングジム」をオープンさせた頃は、業務用のビールサーバーを買うくらいピューマ渡久地さんはお酒を飲んでいました。
この過剰なアルコール摂取も一因だったのではないでしょうか。
アルコールも過剰摂取により、大脳姜縮や小脳障害、記憶障害や認知症を引き起こすことがわかっています。
ひょっとするとこの2つが時間をかけてピューマ渡久地さんを蝕んでいたのかもしれません。
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