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高橋三千綱…中山一也に刺されて全治10日のケガを負う?!





代表作である「さすらいの甲子園」(1978年)や「天使を誘惑」(1979年)などで知られている作家の「高橋三千綱」さん。
1978年の「九月の空」では芥川龍之介賞(芥川賞)を受賞しています。

そんな高橋さんが当時無名だった俳優の中山一也氏に、左太ももを刺されて全治10日のケガをしたのは1983年のことでした。
果たして、この事件の背景には何があったのでしょうか。

名前:高橋三千綱(たかはしみちつな)
生年月日:1948年1月5日(71歳)
職業:作家
出身:大阪府豊中市
学歴:早稲田大学文学部英文科(除籍)




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芥川賞作家の高橋三千綱さんがNHK内で俳優に刺されて負傷…
そんな事件が起きたのは、1983年2月28日のことでした。

2月28日、高橋さんはドラマ部の佐勝幹夫さんと打ち合わせのため、NHKを訪れていました。
放送センター西館7階の708号室で待っていましたが、昼食時だったので高橋さんも食事に行き、午後1時30分過ぎに7階に戻って来たのです。

そうして高橋さんが708号リハーサル室前の廊下にさしかかった時、いきなり犯人は凶行に及びました。
高橋さんは左太ももに長さ3センチ、深さ1センチの傷を負ったのです。

その時のことを高橋さんがこのように語っています。

彼は頭を下げ突っ込んで来た。その体当たりをかわすと、彼はジャケットの右ポケットに手を入れた。勘でナイフだなと思った途端、下から突き刺して来た。怖いというより、「刺された」と思った。

高橋さんの同行者2人も、犯人もその場にボー然としていました。
犯人を振り返って見ると、犯人「その痛みは俺の心の痛みだ」と叫んだのです。
高橋さんは「ふざけんな」と応じた後で、出血が酷いのでズボンを脱ぎ、それで止血を試みました。

その間に119番がされ、代々本署に事件が転送され署員が駆けつけました。
犯人は虚脱状態で708号室に座り込んでいた所を、傷害罪、及び銃砲刀剣不法所持の現行犯で逮捕されたのです。

犯人は俳優の中山一也氏(当時27歳)で、当時は映画「真夜中のボクサー」の準主役チャンピオン役に抜てきされていた人物でした。
その中山氏がなぜ監督である高橋さんを襲ったのか?

高橋さんは事件の前年の1982年から「真夜中のボクサー」の映画化を進めてきました。
池田満寿夫さん、村上龍さんと同じように映像にも興味を抱いた高橋さんは、当初はピンク映画の監督を計画していましたが、これを変更して4千万円のポケットマネーを出し、その第1作に「真夜中のボクサー」を選んだのです。

物語は元世界チャンピオンが主人公。
所属ジムの八百長体質に嫌気を感じて放浪し、7年後に再びチャンピオンに挑戦するという作品でした。
この主人公には俳優の田中健さんが扮し、現役のチャンピオン役として、一般公募で選ばれたのが中山一也氏だったのです。

中山氏は当時、文学座17期生した。
TBSの3時間ドラマ「空よ海よ息子たちよ」に、特攻隊員役で出演したことがありましたが、役者としてはほとんど無名に近かったのです。

中山氏は代々木署の聴取に対しこう答えています。

2月にチャンピオン役に応募して合格、下旬には台本をもらって役に取り組んでいた。だが27日夜、役を降ろされたことを知り、NHKに会いに行った。

NHKに向か途中、中山氏は渋谷で刃渡り7センチの折りたたみ式くだものナイフを買い、それをポケットに忍ばせていました。
もちろん、このナイフは高橋さんを襲うための凶器で、明らかに計画的な犯行だったのです。

中山氏の印象について、「空よ海よ息子たちよ」のTBSディレクター竜至政美(りゅうしまさみ)さんは、「役者としては無器用だけど、それだけに青年の純粋さは表現できたようです。ただ柔軟性のない、思い込みの激しい役者でした」と語っています。
役を降ろされたことに対する恨みが、中山氏を凶行へと駆り立てたのでした。

高橋さんは中山氏を降ろした理由に関して、

初めはあの役はセリフなしで、彼は写真ではボクサーにピッタリの印象だった。しかし、脚本執筆中にセリフも長く人格も必要な役に変わった。そこで彼にセリフを言わせてみたところ、ヤクザみたいな口調になる。スタッフと相談した結果、無理と判断して昨夜(2月27日)、彼の事務所に伝えたんです。

逆恨みの犯行を受け、左太ももを刺された高橋さんは、渋谷区富ヶ谷の井上病院に救急車で運ばれ、4針を縫う全治10日間の傷と診断されました。
その痛む足で代々木署の事情聴取を終えた高橋さんは、このようにコメントしています。

僕も人を刺したいと思ったことはあるが、それを表に出してもらっちゃ困る。(中山氏には)厳罰を求めたい気持ちと軽くして欲しいという気持ちもあるが、もっとよく事情を説明すればよかったと思う。それにしても、えらい映画の宣伝になりました。

逮捕された中山氏はこの後も、脚本家の倉本聰さんの自宅前で割腹自殺を図ったり、松竹本社ビル1階にある映画館「松竹セントラル」に自動車で突っ込んだり、暴言を吐いたりと数々の事件を起こしたり、カルト系・お騒がせ俳優としても知られるようになりました。
この事件はそんな中山氏が起こした最初の事件でもあったのです。




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