歌手やタレントとして活躍している「美川憲一」さん。
実は若い頃に薬物(大麻・覚せい剤)で逮捕されたことがあるのです。
逮捕前には釈明記者会見をして、身の潔白を強く語っていた美川さん。
果たして、逮捕はどのような経緯で行われたのでしょうか。
名前:美川憲一(みかわけんいち)
本名:百瀬由一(ももせよしかず)
生年月日:1946年5月15日(75歳)
職業:歌手、俳優、タレント
出身:長野県諏訪市
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美川憲一さんが逮捕されたのは、1984年8月23日のタ方のことでした。
美川さんが大麻を吸っているとの情報をもとに、東京都・中目黒のマンションを張り込み中の関東信越地区・麻薬取締官事務所の捜査官が、帰宅した美川のポシェットの中から大麻タバコ2本と、自宅に隠してあった4グラムの大麻を発見したのです。
美川さんはそのまま大麻取締法違反で現行犯逮捕されました。
しかも、8月27日までの尿検査の結果、覚醒剤を使用していたことも判明し、美川さんは大麻だけでなく覚醒剤の面からも厳しく追究されることになったのです。
実はこれまで美川さんは“大麻歌手”のレッテルを貼られていました。
それは芸能界が大麻騒動で揺れるたびに、美川さんの名前が挙がっていたからです。
初めて美川さんの名前が疑惑リストに登場したのは1977年10月のこと。
長崎県佐世保署に大麻取締法違反客疑で取り調べを受け、この時は執行猶予処分になっていました。
そして1984年6月には、同じく大麻取締法違反客疑で立川署から事情聴取され、友人から大麻3グラムをもらったことを認めたものの、「大麻と知らなかった」と供述。
再び書類送検されましたが、これも起訴猶予になっていたのです。
その際には釈明記者会見を行ない、
私がオーナーの六本木の店で紙に包んだ大麻をもらったが、確かめず捨てた。私は大麻より、おいしい料理の方が好き。大麻は吸っていません。
と語りました。
その釈明会見から2ヶ月、まさに舌の根も乾かぬうちに上述したように大麻所持の現行犯逮捕となったのです。
美川さんは取り調べに対し、大麻を自分が吸うために所持していた点については、素直に自供しました。
しかし、覚醒剤の使用や入手経過などについては表立った話は出て来ませんでした。
三度目の正直で、正真正銘の大麻歌手となった美川さんは、8月24日夕刻、身柄を中目黒の麻薬取締官事務所から警視庁に移されました。
その移送を待ち構えたリポーター達から、「6月の釈明会見の弁明はウソだったのか?」、「今の気持ちは?」など鋭い質問が当然のごとく浴びせられたのです。
手錠をタオルで隠した美川さんは、そんなリポーターに薄笑いを浮かべ、
またあとでね
と一言を残して、車に乗り込みました。
当時、所属していたクラウンレコードの長田幸治制作部長は、
(6月に)起訴猶予になった時、美川本人に何度も確かめたが、本人は「(容疑は)間違い、絶対に大丈夫」と言った。それを信じた。
とコメント。
逮捕の前月の7月5日には、新曲「女って何なんだろう」を出していました。
ただ、この時は疑惑の渦中にあったために、7000~8000枚にリリースを抑えました。
6月からマネージメントを担当してきた小林格マネージャーは、
六本木の店も辞めきせて、再起に賭けていたのに…
とショックを隠し切れない様子で、
大麻を吸ってるとは知らなかった。尿検査で覚醒剤反応があったと言われるが、常用していたのなら症状が出るはずで僕も気づいたと思うが、そんな気配はなかった…
と信じられないといった様子だったのです。
その後の判決で、美川さんには懲役1年6か月、執行猶予3年が下りました。
この事件以降、テレビの出演回数も減り、しばらくはスナックでの営業や地方の温泉などでの公演が続くことになります。
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