1980年代はまだまだ芸能界でも国際結婚は珍しい時代でした。
そんな中、日本の人気歌手「布施明」さんと、国際的スター「オリビア・ハッセー」さんの結婚が注目を集めたのは1980年2月18日のことです。
名前:布施明(ふせあきら)
本名:布施晃(ふせあきら)
生年月日:1947年12月18日(71歳)
職業:歌手、シンガーソングライター、俳優
所属:FRA音楽創舎
レーベル:徳間ジャパンコミュニケーションズ
出身:東京都三鷹市
学歴:豊島実業高等学校(現・豊島学院高等学校)卒業
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当日、朝10時30分、アメリカはマイアミで、一風変わった結婚式が開かれていました。
会場はヨガの瞑想道場…
正面に準備された祭壇の椅子には、あぐらをかいたヨガの指導者がいました。
そこへ新郎新婦が入場します。
新郎の布施明さん(当時32歳)はスーツ姿、新婦のイギリス人女優のオリビア・ハッセー(当時28歳)さんはサリー姿に、2人とも額にインド風の赤い丸い印をつけて、式もヒンズー教式で行われたのです。
この結婚式は当時ヨガ思想に傾倒していた新婦の要望でした。
布施さんは1970年代に「シクラメンのかほり」や「君は薔薇より美しい」が大ヒット…
歌唱力と甘いマスクに、ユーモアに富んだトークも受け、当時、沢田研二さんと女性人気を二分していました。
一方のオリビアさんは1968年公開の大ヒット映画「ロミオとジュリエット」で主役を演じた世界的な人気女優だったのです。
2人の仲が噂されたのは1979年の2月…
オリビアさんが化粧品会社のCMのイメージガールとして来日し、CMソングを歌った布施明さんとキャンペーンで全国を行脚した時でした。
しかし当時は、マスコミは化粧品会社が話題づくりのために振りまいたPRネタと取り合わなかったのです。
ところが、6月には女性誌が東京ヒルトンホテルの駐車場で布施さんの車に乗り込む2人の姿をスクープ…
オリビアさんがお忍びで来日していたことが明らかになりました。
それでもマスコミは「まさか」とまだまだ半信半疑…
今度は8月、ロサンゼルスでオリビアさんと会う布施さんの姿が目撃されます。
さらに、9月にはオリビアさんの「愛の告白」が女性誌に掲載されました。
むしろオリビアさんの方がゾッコンだということが明らかになり、この頃から一転してこの恋が「快挙」視され、マスコミ報道は過熱したのです。
1月には結婚の「Xデーはいつか?」と、オリビアさんが出演した映画「復活の日」のロケ地カナダまで30人以上の報道陣が集まりました。
国内での布施さんの年頭の会見にも200人もの記者が終結したのです。
この騒ぎに嫌気がさしたのか布施さんは2月上旬に渡米…
そのままオリビアさんと彼女の前夫との子供と3人で同居を始めました。
結婚を決めたのは式の5日前…
報道陣が電撃挙式を察知したのは16日の布施さんの姉と布施さんと仲の良かったハナ肇さん夫妻の慌ただしい渡米でした。
布施さんとオリビアさんの夫妻は結婚後、ロサンゼルスで新婚生活を始めました。
しかし、「国際的なアーティストを目指す」と意気込んでいた布施さんには言葉の壁もあって、アメリカの音楽界への道は開けなかったのです。
1983年に男児をもうけたものの、布施さんは単身で活動拠点を日本に戻し、1985年頃から別居生活が続きました。
結局、1989年5月には離婚が成立し、結婚生活は9年でピリオドが打たれたのです。
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