1980年代

大貫映子…ドーバー海峡横断から現在までを振り返る




 

1982年8月にドーバー海峡を遠泳横断した日本人女性をご存知でしょうか。
名前は大貫映子さん、当時22歳だった彼女は9時間32分という好タイムで泳ぎ切ったのです。

名前:大貫映子(おおぬきてるこ)
本名:増島映子
生年月日:1960年7月19日(59歳)
出身:東京都
学歴:早稲田大学文学部




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1982年8月1日、東京の女子大生・大貫映子(てるこ)さん(当時22歳)が、イギリスとフランスの間にあるドーバー海峡35.2キロの遠泳横断に挑戦しました。

低水温に負けない皮下脂肪をつけるため、アンチ・ダイエットを行い体重を61キロにまで増やした大貫さん。

練習は過酷なもので、1年間、毎朝7時からプールで8000メートルを泳ぎ切り、日曜日は江の島で終日トレーニングというハードなものだったのです。

同年4月には、ドーバー海峡と水温が近い(約17度)伊豆下田と大島間(約42キロ)を泳ぎ抜きました。

大貫さんは東京都豊島区生まれの一人っ子。
高校1年生の時にモントリオールオリンピック(1976年)の最終選考で、個人メドレーで9位になりましたが、夢はドーバー海峡を横断することだったのです。

この時は、早稲田大学の文学部3年生。
身長161センチ56キロでしたが、遠泳では極限まで貯蔵エネルギーを消費することに加え、低水温にも強いということで皮下脂肪をつけました。

去年は体重56キロでドーバー横断に失敗したから、今度はもりもり食べて61キロまで太っちゃったの。

と語った大貫さん。
これが成功の鍵ともなりました。

スタートはイギリス側のシェークスピア海岸。
お腹の部分に太い白線が入った紺のワンピース水着に身を包んだ大貫さんは、外国人泳者と一緒に6人でドーバー海峡に挑戦しました。

この日の水温は18.5度で珍しく高め。
最大の難関は潮流の激しい北フランスのグリネ岬沖でしたが、横なぐりの冷雨にうねる荒波を乗り切って、大貫さんは懸命に泳いだのです。

最後の2時間は、1分間に80ピッチというパワフルなクロールで、ゴールのカレー海岸まで飛ばしに飛ばし、ついに9時間32分で泳ぎ抜きました。
この瞬間に待ち構えていた海峡横断協会(CSA)の役員メンバーから、

やったぞ、テル!(愛称)

と、大歓声がわき上がりました。

ほんとに苦しかったけど、自分の目標だった時間を大幅に短縮できたなんて、信じられないわ。やっぱり太ったのが良かった。でも、日本に帰るまでにダイエットしなくっちゃ。

と、語った大貫さん

この時、ドーバー海峡を完泳したのは6人中の3人。
交通事故で左足を膝からなくしたエジプト人の男性(当時22歳)と、チリの男性電気技師(当時35歳)、そして大貫さんだけでした。
しかも、大貫さんは2着に2時間も大差をつけたダントツの1位だったのです。

実はこの12年前の1970年に、日本人の中島正一さん(当時36歳)が、10時間40分でドーバー海峡を横断しましたが、この時はウエットスーツを着ていたので海峡横断協会(CSA)が公認していません。
つまり、大貫さんはアジアで男女を通じ、初の快挙を成し遂げたのです。

さて、その後の大貫さんですが、ドーバー海峡を横断したこの年に、女性初の鳴門海峡横断に成功、1989年にはアマゾン上流3500キロをカヌーで下るなどの偉業を成し遂げました。

また、近年は海人(うみんちゅ)くらぶを主宰するなど、スポーツアドバイザーとして幅広い活動を行っています。
現在、結婚して増島映子さんとなり、2児(長男・長女)の母でもあります。




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