1980年代

川崎敬三…ヤラセ事件で番組降板の真相とは何だったのか?




 

今でも時おり問題になっているテレビ業界の「ヤラセ」…
最近でも「ほこ×たて」(フジテレビ)や「世界の果てまでイッテQ!」(日テレ)でも問沙汰されましたよね。
この「ヤラセ」が社会問題に発展したのは1995年10月、川崎敬三さん司会の「アフタヌーンショー」でした。

名前:川崎敬三(かわさきけいぞう)
本名:陶山惠司(すやまやすじ)
生年月日:1933年7月1日~2015年7月21日(享年82歳)
職業:俳優、司会者、タレント
出身:神奈川県川崎市



Sponsored Links

ヤラセの発覚は1985年10月9日…
問題になったのは8月20日放送の番組で、取り上げたのは不良グループ50~60人が起こした事件でした。

番組では、東京・福生市内の多摩川河川敷で行われたバーベキューで女子中学生5人がリンチされる場面を映し出したのです。
これをその後、警視庁少年2課などが捜査…
10月8日、元暴走族の石工(当時30歳)が無職の少女2人をけしかけて暴行をはたらいたとし、少年2課と福生署は石工と無職少女2人を逮捕しましたが、番組そのものにヤラセの疑いがあると報道されて大騒ぎに発展したのです。

11日には元暴走族仲間の無職の男(当時28歳)が暴力行為教唆容疑で逮捕され、これら複数の関係者の証言から、番組の担当ディレクター(当時33歳)にも同容疑で逮捕状が出たのです。

その過程でバーベキューの参加者は「面白い場面が撮りたい」というディレクターの要望に沿って、無職の男が集めた仕込みだったことがわかりました。

ディレクターが現場で「もっとやれ」と指示を出したこと、さらにはディレクターが暴行をはたらいた少女2人を含む主要メンバー10人ほどに焼き肉屋で酒を飲ませ、リンチについてインタビューしたことが明るみになったのです。
その時、ディレクターは男に対して謝礼14万円を渡していました。

番組司会の川崎さんは集中砲火を浴びる中、事件発覚の翌10日には謝罪しています。
放送の冒頭で「世間をお騒がせしていることを申し訳なく思っております」とコメント…
テレビ朝日もおわびを発表して事態の沈静化を図りました。

またこの時、被害者の女子中学生も実は撮影を承知した”出演者”で、警察が相当、強引に被害届を出させたと指摘する声もありました。
しかし女子中学生の一人の母親が被害届提出した直後に自殺したことが報道され、番組への批判がさらに強まることになったのです。

15日に中曽根康弘首相(当時)までが「遺憾」とコメント…
番組のスポンサーも降板しました。

川崎さんも「たった一度でもヤラセといわれている番組の司会をした責任を取って辞める」と発言し、レギュラーのばば こういちさんも「私も辞める」と追従したのです。

テレ朝はディレクターを懲戒解雇処分、社長以下全取締役の減給処分を決めました。
番組は後任の司会者や内容の変更も検討されましたが、18日で打ち切り…
1965年4月以来、5359回放送という長寿番組に幕が引かれたのです。

これで山本耕一さんと川崎さんの、
「ということはですね、山本さん」
「そ~なんですよ、川崎さん」という掛け合いが人気の「事件コーナー」も見納めとなったのです。

降板後、川崎さんは東北にあるホテルの雇われ社長を務めたりしましたが、6年ほどで辞めています。
その後は一切の関係を断って隠居生活に入り、事件については沈黙を守ったまま、2015年7月に82歳でこの世を去っています。

遺志により、亡くなったことが公表されませんでしたが、親しい関係者宛に川崎さんの訃報と喪中報告のハガキが届いたことにより、その死去が明らかとなったのです。



Sponsored Links



ピックアップ記事

  1. 南野陽子…結婚まで考えた石井竜也(カールスモーキー石井)との衝撃破局
  2. 杉本公雄…熊谷幸子との馴れ初めと結婚式までを振り返る
  3. 上原謙と大林雅美…馴れ初めと年の差婚の結末とは?
  4. 榊原兄妹(魁、爽)はなぜオーストラリア国簎を選んだのか?
  5. 小澤マリア…今現在はタイやフィリピン、中国で活躍中?!

関連記事

  1. 1980年代

    名高達男…若い頃に起こした乱闘スキャンダルとは?!

    テレビドラマ「峠の群像」や「炎立つ」な…

  2. 1980年代

    アントニオ猪木…パラオの「イノキアイランド」もらう?!

    “燃える闘魂”こと元プロレスラーの「ア…

  3. 1980年代

    河合奈保子の現在と転落事故のいきさつを振り返る

    元アイドル歌手でシンガーソングライター…

  4. 1980年代

    長者番付からわかるスポーツ選手の年収(1989年度)

    島秀之助さん、野村克也さん、野口二郎さんの日本…

  5. 1980年代

    武田久美子・近藤真彦の「ハイティーン・ブギ」の裏側

    武田久美子さんと言えば、東京大学アイド…

コメント

  1. この記事へのコメントはありません。

  1. この記事へのトラックバックはありません。

Sponsored Links
Sponsored Links

最近の記事

  1. 山本譲二…妻の植木悦子との馴れ初めとは?!
  2. 松田聖子…デビュー5年目でも収入はとんでもなかった?!
  3. 牛島和彦…妻の光江との馴れ初めから結婚まで
  4. 八千草薫…メニエール病という病気を患ったことがある?!
  5. 具志堅用高…妻・香澄との馴れ初めから結婚まで
  6. 森繁和…妻・靖子との馴れ初めはファンレターだった?!
  7. 久米宏 …愛人が自殺未遂をして謹慎処分になったことがある?!…
  8. 倉田保昭…クラタスポーツ・スタジオを全国展開しようとしていた…
  9. ジャッキー佐藤とナンシー久美…ジャパン女子プロレスリング設立…
  10. 都はるみ…引退の理由は中村一好が関係していたのか?!
Sponsored Links

おすすめの記事

Sponsored Links

注目記事

Sponsored Links
  1. 2000年代

    若村麻由美…元旦那・小野兼弘(宗教家)の死因が衝撃?!
  2. 2000年代

    式守与之吉…休場の原因となった「ギラン・バレー症候群」とは?!
  3. 1980年代

    丸山由美(江上由美)…夫・貴也とバレーボール選手らしい結婚式を挙げる?!
  4. 1980年代

    名高達男…西尾かおるとの婚約破棄の理由は何だったのか?!
  5. 1970年代

    加藤登紀子…夫は革命家・藤本敏夫で2人は獄中婚だった?!
PAGE TOP