1980年代

和泉雅子…南極から北極に向けての冒険を振り返る

愛称は「珍獣ハンター・イモト」ことイモトアヤコさんは、マッターホルン(アルプス山脈に属する標高4,478mの山)やマナスル(ヒマラヤ山脈に属する標高8,163mの山)、さらにはエベレストなど厳しい山岳登山にも挑戦して話題を呼んでいます。

しかし、1980年代にも危険を冒して極地に行った女優がいたことはご存知でしょうか。
それこそ、女性としては世界で2人目となる陸路での北極点到達を成し遂げた「和泉雅子」さんなのです。

名前:和泉雅子(いずみまさこ)
生年月日:1947年7月31日(71歳)
職業:女優、冒険家、真言宗の僧侶
出身:東京都中央区銀座4丁目
学歴:精華学園女子高等学校



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1989年5月10日、北極点では女性1人、男性4人のパーティーによる到達を祝う3本締めの音が鳴り響いていました。
カナダ最北のワードハント島から780キロ…
マイナス40度の氷原をスノーモービル2台と物資輸送用を兼ねた長さ5メートルのソリ2台を使い、62日間をかけての長旅でした。

もちろん62日間、お風呂にも入れず…
途中、天候悪化で停滞するうちに、氷の移動でまた押し戻されたりと苦難の道のりだったのです。

和泉雅子さんは防寒のため、5000キロカロリーの食事を取り続け、女優の全盛期より8%近くも体重を増やし、すっかり丸い体形になっていました。
極地の強烈な紫外線で顔中にシミもできたのです。

彼女が極点の魅力にとりつかれたのは1983年…
テレビ番組のリポーターとして1カ月間南極取材を行ったのがキッカケでした。

そこで空と海が広がる大自然にノックアウトされ、和泉さんは「世界の底の南極を見たから、世界のてっぺんの北極に立ちたい」との「恋愛にも似た」気持ちに駆られたといいます。
そして、ついには1985年1月に記者会見を開いて彼女は北極点を目指す旅に出たのです。

この時点では思いつめたような和泉さんに対して「あの人気女優がなぜ?」といぶかる声が上がったりもしました。
出発前には50日間カナダでの訓練をし、その頃になってやっと世間は彼女が本気なことがわかったほど。

結局、最初のチャレンジは北極点まで160キロメートルの地点で、四方を氷の裂け目で囲まれて、撤退を余儀なくされました。
かかった費用は1億3000万円…
彼女にはそのうち7000万円といわれる借金が残りました。

帰国会見で「借金を返したらまた挑戦したい」という彼女でしたが、講演活動や女優業を寝る間もなくこなし、クズ野菜分けてもらって食べるような節約生活で、何と1年半で借金を完済…
4年後には再挑戦し、ついに41歳の時に北極点に立ったのです。

一部には「物資の補給を空輸に頼ったお嬢さん旅行」などとの批判もあったのですが、世間はこの快挙に沸き、和泉さんは北極の話題で引っ張りだこになりました。

和泉さんのデビューは13歳…
日活に入社し、1963年公開の映画「非行少女」の演技が評価され、モスクワ映画祭金賞が授賞するなど日活の看板女優の一人として活躍しました。

1971年、日活ロマンポルノ路線に転向後は活躍の場をテレビに移し、美貌と明るいキャラクターでお茶の間の人気者でした。
しかし、それでは飽き足らず、気が遠くなるような冒険を敢行したのです。

イモトアヤコさんの前に、こんな偉業を達成した女優がいたのです。
これほどのチャレンジ精神を見習うべき人も多いのではないでしょうか。




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