1970年代に人気時代劇といえば「子連れ狼」でした。
萬屋錦之介さん演じる拝一刀が大五郎を乗せた箱車を押しながら、冥府魔道を渡り歩く…
「チャン」と呼びかけるシーンは今も人々の記憶に鮮明に残っていることでしょう。
その大五郎を演じた「西川和孝」さんが芸能界引退後に殺人事件を起こしたのは1999年のことでした。
名前:西川和孝(にしかわかずたか)
生年月日:1967年9月29日(52歳)
職業:元子役俳優、元政治家
出身:東京都
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1999年11月30日午前2時ごろ、新潟県上越市の金融業者事務所に2人の男が現れました。
西川さん(当時32歳)と西川さんが経営する麻雀店の店長です。
西川さんが先に事務所に入って、しばらくして「おまえも来い」と店長が呼ばれて入りましたが、その時すでに金融業者は血まみれで息絶えていました。
2人は死体を毛布にくるむと車に載せ、約200キロ離れた山形県との県境に近い朝日村(現・村上市)の山中に遺棄したのです。
2日後の12月2日、店長が死体遺棄容疑で逮捕されます…
店長は「西川に頼まれ、死体を一緒に運んだ」と供述しました。
西川さんの車からは多量の血痕と凶器とみられるヒスイの玉も発見されました。
また、当の西川さんは前日の1日、東京に向かう新幹線の中から「大変なことをやっちゃったよ、家族を頼む」と知人に電話をかけ、その後、香港に出国しています。
新潟県警は西川さんが犯行に関与していると判断して国際手配を行い、行方を追いました。
香港に高飛びした西川さんは、その後さらにタイへと逃亡していたのです。
しかし、無計画とも思える突然の出国で逃げ切れるわけもありません…。
西川さんは1ヵ月も経たないうちにタイ警察に御用となり、身柄は日本に引き渡され、逮捕されて捜査本部のある新潟県上越南署に移送されました。
ミレニアムの年明けを1週間後に控えた1999年12月25日、クリスマスのことです。
翌年10月には、無期懲役の判決が下されて、現在も西川さんは服役中です。
西川さんが大五郎を演じたのは1973年から1974年…
その後、いくつかのドラマに出演しましたが、高校卒業後、芸能界を引退して渡米します。
帰国後は沖縄でマリンスポーツインストラクターとしてサラリーマン生活を送り、新潟県白根市(現・新潟市)に転居した後はスイミングプールを経営していました。
結婚して3人の子供にも恵まれ、さらに1995年には白根市議選に立候補し、抜群の知名度を武器に28歳の若さで初当選したのです。
しかし、順風満帆の人生もここまででした。
議員在職中に不倫騒動を起こして議員は1期で退任…
ギャンブルと女遊びで多額の借金があったといわれ、 経営していたスイミングプールも売却したのです。
その後は麻雀店を開いたり、海外でラーメン店開業を計画したりするなど事業を進めますが、ことごとく失敗…
殺された金融業者はその出資者の一人だったといいます。
ちなみに、映画で初代大五郎を演じた富川晶宏さんも銃刀法違反で2004年に逮捕されています…
ミリタリーマニアの富川さんはタイで戦車の試乗や射撃を行っていました。
同国から拳銃と実弾を輸入した容疑で翌年、懲役3年の実刑判決を受けたのです。
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