1990年代

松山英太郎…死因の食道がんで父親・河原崎國太郎の葬儀に出れず





5歳で前進座の「弁天小僧」で初舞台を踏み、名女形であった河原崎国太郎さんの長男で、TBS時代劇「江戸を斬る」の鼠小僧次郎吉や「大岡越前」の猿の三次役が人気だったのが「松山英太郎」さんです。

1991年1月11日に食道がんで急死したというニュースが流れたとき世間は衝撃を受けました。
48歳という早すぎる死だったのです。

名前:松山英太郎(まつやまえいたろう)
生年月日:1942年7月9日~1991年1月11日(享年48歳)
職業:俳優
出身:東京都武蔵野市吉祥寺
学歴:大成高等学校(中退)




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松山さんが体の不調を訴えたのは1990年9月3日のこと。
微熱が出て、「食事のときに食べたものがノドに引っかかる」、「ご飯が硬く感じる」と、翌日、主治医の診察を受けました。

レントゲン検査で食道がずいぶん腫れていることが判明し、その後も症状は改善せず、1週間後に病院で内視鏡検査を受けることになったののです。
診断の結果は末期の食道がんでした。

しかし、病名は「食道潰瘍」と発表されて、がんであることを知らされたのは松山さんの弟・松山政路さんやごく一部の関係者のみ…
松山さん本人の子どもも食道潰瘍と信じていたのです。

当時、竹脇無我さんや船戸順さんらと共に森繁久弥さんが座長を務める東京宝塚劇場の公演に出演していましたが、舞台出演はドクターストップ…
翌11日には緊急入院となりました。

「他の共演者に申し訳ない」と謝る松山さんに、座長の森繁さんは「あせっても仕方がない。今はゆっくりと静養して早く体を治しなさい」と諭したのです。

10月8日、腫瘍切除の手術が行われましたが、すでにがんは肺や肝臓にも転移しかけており、すべての腫瘍を取り切ることはできませんでした。
しかも、そのわずか3日後、今度は父親の河原崎国太郎さんが脳梗塞で亡くなる(享年80歳)のです。

手術直後の松山さんにショックを与えないため、父親の死は伏せられました。
松山さんの弟・松山政路さんは「手術は成功しましたが、兄貴はまだICUだし、父が死んだことは言わないように主治医のストップがかかっているんです」とコメントしたのです。
15日の密葬は松山さんに知らされないまま行われました。

その後、主治医の口から父の死を知らされた松山さんはベッドで声を上げて泣いたと言います。
10月31日には前進座の劇団葬が行われましたが、松山さんは29日に食道と胃をつなぐ2度目の手術を受けたばかりで外出許可が下りませんでした。

このため松山さんは喪主でありながら父の劇団葬に参列できず、「仏になってしまった父に線香の一本も立てられない親不孝を詫びつつ、病床で手を合わせております。長男の仕事として、父の納骨は自分の手で行いたいと思います」とメッセージテープでの参加となったのです。

松山さんの病状も一進一退…
一時はトイレに一人で行けるまでに回復しましたが、年が明けると意識が朦朧とするようになります。

1月11日昼過ぎに「胸が苦しい」と言うと意識不明に…
そのまま夕方4時40分に息を引き取ったのです。
がん判明からわずか4カ月の闘病生活でした。

1月21日に森繁さんが葬儀委員長を務めて友人葬が営まれました。
父の納骨という喪主の仕事はかなうことがなく、3月3日に父と同時に都内の寺で納骨となったのです。

式では父子の遺影が並び、参列した森繁さんは「こんな形で父子対面を果たすなんて」と唇を噛みしめました。
親友の竹脇さんもショックを受け、その後のうつ病の一因になったとの報道もありました。

また、同年8月に出版された母・重子さんが「ごめんね、英ちゃん – 食道癌で死んだわが子・松山英太郎追想」というタイトルの追想本も話題になりました。




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