1980年代

向田邦子…死因となった飛行機事故の原因は何だったのか?!




 

1981年に「台湾で飛行機事故が発生」の第一報が飛び込んできたのは8月22日のことでした。
間もなく、「日本人乗客がいるもよう」と続報が入ります。

発表された乗客名簿にK・ムコウダの名前があったのです。
ドラマの脚本家として数々のヒット作を世に送り出してきた作家、「向田邦子」さん(当時51歳)でした。

名前:向田邦子(むこうだくにこ)
生年月日:1929年11月28日~1981年8月22日(享年:51歳)
職業:テレビドラマ脚本家、エッセイスト、小説家
出生地:東京府荏原郡世田ヶ谷町若林(現・東京都世田谷区若林)
学歴:実践女子専門学校国文科




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向田さんは1980年に短編の連作で直木賞を受賞…
以降、写真をメインにした旅行記などの仕事も入るようになっていました。

向田さんは「仕事の煩わしさから逃れられる外国旅行が好きなの」と語り、この時も翌年に予定されている番組の取材を兼ね、1週間の予定で台湾を訪問していたのです。

事故が起きたのは午前10時10分(日本時間同11時10分)…
台北発高雄行きの遠東航空103便ボーイング737型機が、離陸からわずか十数分後に台北の南南西150キロの空中で分解、墜落しました。
機内には高雄に向かう向田向田さんとそのスタッフ3人を含め乗員乗客110人が乗っていましたが、全員が犠牲となったのです。

事故の原因は、その後の調査で、塩水により与圧隔壁が腐食…
貨物室の外板が破壊され、空中分解したからでした。

事故機は1969年に製造された比較的使用年数の少ないものでしたが、海洋に近い台湾島内を頻繁に飛行したため、塩水の影響が進行していたのです。

悲報を聞いた関係者からは一様に「信じられない、いや信じたくない」と声が上がります。
桃井かおりさんは「ウソ!信じられない」、「飽きられるまで向田さんの作品に使ってほしかったのに」と語っていました。
寺内貫太郎一家で主役を演じた小林亜星さんも「今、脂が乗りきった時だったのに」と早過ぎる死を惜しんだのです。

向田さんの初プロデュース作品で、遺作となったドラマ「わが愛の城」は、くしくも事故当日22日に撮影が完了…
主役の一人、岸本加世子さんは悲報を聞いてからは泣き通しで、真っ赤な目を隠すために眼帯をし、涙をこぼしながらインタビューに応じました。

世間を驚かせた突然の事故ですが、予感させる不思議な出来事も報じられています。
向田さんは6年前の乳がん手術以来、右手が動かないなど苦しんでいました。

妹が「どうせ死ぬなら飛行機が空中爆発という死に方をしたいわ」と言うと、向田さんは「それができたら最高ね」と答えたと言います。
それが現実のものとなってしまいました。

取材先は当初、シルクロードの予定だったのです。
しかし、カシュガル地区が政情不安なため、急きょ他の候補地を探すことになりました。

イスタンブールも検討されたのですが予算が合わず、結局、決まったのは台湾でした。
多くの作品で向田さんとタッグを組んだプロデューサー・久世光彦さんは、同年7月中旬に同じコースで台湾旅行をしており、向田さんにおいしいお店を紹介していたのです。

久世さんは「直木賞を取らなければ写真集を出そうなんて物好きな出版社もなかったろうバカな死に方をして!」と悔やみました。

松田優作さんを主演に迎えて制作予定だった正月ドラマ「虞美人草」は向田さんの死により制作中止となりましたが、久世さんは「弔い合戦をやろう」と晩年「虞美人草」のキャストをそのまま起用した「春が来た」を制作しています。
この番組は追悼番組として1982年の元日に放送されました。




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