1960年代

安倍里葎子…橋幸夫との「今夜は離さない」を30年振りに歌う




 

地元・札幌で知人が経営する酒場のステージで歌っているときに、作曲家の平尾昌晃さんにスカウトされ、1970年8月1日にキングレコードより発売されたシングル曲「愛のきずな」でデビュー…
今、現在も「デュエットの女王」として活躍しているのが「安倍里葎子」さんです。

そんな安倍さんですが、過去に橋幸夫さんを怒らせて、デュエット曲「今夜は離さない」を歌えなくなってしまったことがありました。

名前:安倍里葎子(あべりつこ)
本名:熊木律子
生年月日:1948年10月7日(70歳)
職業:歌手
所属:オフィス里葎子
出身:北海道札幌市
学歴:札幌香蘭女子学園高等学校




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1983年、橋幸夫さんは自身の149枚目のシングル曲であり、デュエット曲の「今夜は離さない」を制作していました。

作詞の藤波研介さんは、当時リバスター(レーベル)の担当ディレクター、作曲は小泉今日子さんの「常夏娘」や山本譲二さんの「夜叉のように」などを手掛けた幸耕平さん、編曲はちあきなおみさんの「紅とんぼ」や石川さゆりさんの「だいこんの花」などを手掛けた南郷達也さんです。
皆、橋さんにとっては初めてのメンバーでした。

そんな中、藤波さんからデュエット役オーディションの誘いを受け、先入観をなくすために名前を伏せて録音した数人の音源を聞いた中から、橋さんらによって「安倍里葎子」さんが選ばれたのです。
橋さんは後に、「吹き込みの時少し遅れていったら、安倍里葎子が唄っていたのが聞こえ、これはいいとピンときた」と回想しています。

一方、当時の安倍里葎子さんは1974年に発覚したタレントの小野ヤスシさんとの不倫騒動で叩かれて、仕事が激減していました。
小野さんが離婚した原因が安倍さんにあるとして、マスコミから悪女と酷評され、イメージはガタ落ちだったのです。
所属事務所やレコード会社の契約解除が相次ぎ、一時は地方のキャバレーやスナックで仕事をしていました。

そんな状況を起死回生できたのが、1983年7月21日に橋さんとリリースした「今夜は離さない」だったのです。
セールスは30万枚を突破、リバスター時代における橋さんの一番のヒット曲ともなり、日本有線大賞特別賞を受賞しました。

けれども、この曲で橋さんの事務所「橋プロ(現:株式会社HYJ 東京都中央区銀座3-13-2)」に所属となっていた安倍さんは、同曲ヒット後に「自分ひとりでもやれる」と考え、事務所を一方的こ離脱してしまいます。
以降、安倍さんは、松方弘樹さんや林与一さんなどとデュエット曲を発表し、「デュエットの女王」と呼ばれるようになりました。

しかし、何も言わずに事務所を飛び出した安倍さんに橋さんは怒り心頭…
しかも、リバスター時代における一番のヒット曲である「今夜は離さない」が歌えなくなってしまったのです。

この出来事以来、橋さんはずっと安倍さんを許せない女と感じていました。
しかし、「今夜は離さない」のリリースから29年後の2014年2月21日、テレビ番組「爆報!THEフライデー」の中で、安倍さんは当時の不義理を謝罪し、橋さんも「元気ならよかった」と和解しています。

ただ、この時に安倍さんは、また橘さんと一緒に歌いたい」と語ったのに対して、橋さんは「僕は歌いたくない」と答えていました。
橋さんは謝罪による不義理は許せても、またデュエットするまでの気持ちには至らなかったのでしょう。

けれども、それから5年後の2018年12月20日、橘さんは東京・浅草ビューホテルでクリスマスディナーショーを開催し、ゲストに安倍里葎子さんを呼びました。
そうして、このディナーショーで、デュエット曲「今夜は離さない」を30数年ぶりに公の場で披露したのです。

この日は、橋さんが安倍さんの母親(当時89歳)も客席に招待していました。
さらに、「りっちゃん、親孝行しろよ」と一緒に歌うことを提案し、親子への一足早いクリスマスプレゼントともなったのです。

ステージで歌う前に橋さんが「不義理はよくないよ」と言うと、安倍さんは感涙…
「俺、いじめっ子みたいだなぁ」と橋さんは苦笑しましたが、歌い始めると絶妙なハーモニーでしっとりと歌いあげました。

このデュエットに参加していた約400人のファンは拍手喝采…
安倍さんは「橋さん、ありがとうございます」と深々と一礼しました。
橋さんも「りっちゃん、これからも頑張れよ」と笑顔で激励したのです。

「今夜は離さない」に関して、このような経緯のあった安倍さんですが、現在もリサイタルやディナーショーなどの歌手活動に加えて、テレビ出演などタレントとしての活動も積極的にこなしています。




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