「HOUSEハウス」や「時をかける少女」などの映画監督して知られている「大林宣彦」監督。
そんな大林監督が肺癌(はいがん)を患っているのが判明したのは、2016年8月のことでした。
名前:大林宣彦(おおばやしのぶひこ)
生年月日:1938年1月9日(81歳)
職業:映画監督、長岡造形大学客員教授
出身:広島県尾道市東土堂町
学歴:成城大学文芸学部(中退)
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当初は医師より余命6ヵ月とも3ヵ月とも宣告されていた大林監督…
しかし、その後は病状が一転し、「余命は未定」となったことを2017年5月11日に明らかにしています。
それからさらに時が経過し、2019年4月17日現在も大林監督は存命です。
その理由に大林監督のがん治療にオプジーボを使用したからではないか?という話がありました。
オプジーボとは一般名称を「ニボルマブ」と言い、人が本来持っている免疫力を利用してがんを攻撃・退治する免疫チェックポイント阻害剤のことです。
2018年にノーベル医学生理学賞受賞者した京都大学高等研究院・本庶佑特別教授の研究を基に開発されたのが、このニボルマブ(商品名がオプジーボ)なのです。
オプジーボは2014年に初めて承認されたとき、対象となるのはメラノーマという皮膚がんだけでした。
対象人数が少ないため、薬価は非常に高額に設定されていたのです。
その金額は日本人の男性の平均体重66キログラムの人が1年間投与した場合、月に約300万円という高額の薬価となっていました。
その後、2015年12月にオプジーボは肺がんの治療薬として適応が拡大されます。
肺がんの患者数は多いため、2017年2月の薬価改定時に当初の半額に引き下げられました。
その後も腎細胞がん、頭頸部がん、胃がんなどに適用が広がり、それに応じて薬価も引き下げられたのです。
こうして現在は月に91万円ほどとなりました。
ただ、こちらは薬価(病院で処方される薬の公定価格のこと)で、ここから年齢や所得によって負担割合が変わってきます。
肺がんが明らかになった2016年8月時点で大林監督は75歳以上で通常は1割負担となります。
ただし、現役並み所得者は3割負担となり、現役の映画監督である大林監督の場合、年齢に関わらず3割負担だった可能性もあります。
そうなってくると、肺がんが発覚した2016年8月から2017年2月の改定までの月額はおよそ300万円×3割負担の90万円、2017年2月から「余命は未定」となった2017年5月までの月額はおよそ150万円×3割負担で45万円という計算になります。
ざっくりとですが、負担額は総額で720万円ほどであったのではないでしょうか。
ちなみに、これが1割負担の場合は総額で240万円となります。
数々の名作を手掛けた来た大林監督です。
720万円で余命3カ月が延びるのであれば安いものだと感じていたのかもしれません。
ステージ4まで進行していた大林監督ですが、2017年12月に公開された「花筐(HANAGATAMI)」の撮影と並行して抗がん剤治療が行われました。
そして、この抗がん剤が目覚ましい効果を上げ、監督は順調に撮影や編集作業することができたのです。
がんは完全に治ったわけではないのですが、妻で映画プロデューサーの大林恭子さんは「医学の進歩のおかげで、お薬が効き、奇跡が起きました」とコメントしています。
このことからもオプジーボが使用されたのではないかと推測されます。
とは言え、4ステージであることが判明した際には、「身体がフワっとなって嬉しくなっちゃって」と、その時の心境を表しており、こういった気持ちの持ちようも延命に関係しているのかもしれません。
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