テレビドラマ「ザ・ハングマン」(朝日放送・テレビ朝日系列)や「あばれ八州御用旅」(テレビ東京系)、また映画「空手バカ一代」(東映)などに出演していた女優の「夏樹陽子」さん。
そんな夏樹さんが見知らぬ男に殴られ、全治3週間のケガを負ったのは1984年のことでした。
名前:夏樹陽子(なつきようこ)
生年月日:1952年10月24日(66歳)
職業:女優、ファッションモデル、ジュエリーデザイナー
所属:有限会社アップル・ツリー
出身:三重県伊勢市
学歴:杉野女子短期大学
この事件は1984年1月26日、夜6時20分頃に起きました。
テレビ東京で放送されていた「大江戸捜査網(第3シリーズ)」の収録を終えた夏樹陽子さん(当時31歳)が、港区三田にあった自宅マンション前でタクシーを降り、玄関に入ろうとした瞬間のことです。
マンションから男が足ばやに現われ、「…するな!」と何か叫んだかと思うと、夏樹さんの顔を2、3発殴り、全治3週間のケガを負わせました。
夏樹さんは、犯人について「顔は四角で髪はスポーツ刈り、32~33才の身長173センチくらいの男」だったと明確に証言しています。
夏樹さんはマンションで前日にもこの男を見たとも証言していました。
また、翌日1月27日には事務所へ中年女性の声で、「あれくらいじゃすまないよ!」と脅しの電話も入っていたと言います。
夏樹さんを狙って襲ったのは明らかでしたが、金品などは盗られておらず、物盗りの線は薄いとされました。
残るは通り魔か怨恨(えんこん)か。
そこで噂が流れて来たのが、“離婚がらみの夫婦ゲンカ説”と“夫の事務所からの独立説”に関係しているのでは?というものでした。
夏樹さんは1983年6月に、無名のミュージシャンであった「平野洋一」さんと電撃結婚しています。
売れないミュージシャンであった夫を支えるため、生活費のほとんどは夏樹さんが負担していました。
さらに、夫の知名度をあげるために夫と一緒にテレビ出演したり、バンド演奏するなど知名度向上に力を注いでいたのです。
また、芸能事務所を設立して夫の平野さんを社長にもしていました。
ただ、夫はラブシーンがあるドラマへの出演にNGを出し、当時、人気絶頂だった夏樹さんの仕事が徐々に減っていくといった背景もあったのです。
また、夏樹さんが夫に愛想をつかして実家に帰っているという話も出ていました。
こうした展開に、夏樹さんは前年6月に結婚したギタリストの夫・平野さん(当時29歳)と共に記者会見を開きます。
そして、不仲説の原因となっていた実家に夏樹さんが帰った理由に関しては、夫の平野さんが、「4月に新しい仕事の旗場げを予定、私が家を留守にしがちなので実家へ」と説明したのです。
さらに夏樹さんは、「仲は良いです」とこれらの説を否定しました。
事務所独立説に関しても、キッパリと「あり得ません」と語ったのです。
さらに、犯人の心当たりについても、「想像もつきません」とコメントしました。
その後は事件の恐怖で、引きこもり状態になってしまったという夏樹さん。
そんな中、夫の平野さんと夏樹さんの女性マネージャーと不倫報道が流れます。
これも信頼していた夫とマネージャーに裏切られたとマスコミの話題となり、1984年に夏樹さんは平野さんと離婚しました。
以後も暴行事件の犯人も見つからないままだったのですが…
実は暴行事件が起きた日が離婚届に署名した日だということがわかり、様々な憶測が乱れ飛んだのです。
中には暴行事件は自作自演だったのではないか?とまで噂されるようになりました。
夏樹さんの明確な証言が出ていたにも関わらず、暴行事件の犯人は未だに見つかっていません。
犯人やあの脅迫電話は何だったのか?
謎が謎を呼ぶ事件だったのです。
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