2000年代

GACKTと野田聖子…仮想通貨「スピンドル」を介した意外な関係とは?

目次




 

歌手や俳優として活躍する「GACKT」さんが、広告塔を務めていた仮想通貨「SPINDLE(スピンドル)」をご存知でしょうか?
通称「GACKTコイン」とも呼ばれたこの仮想通貨ですが、この「スピンドル」をめぐってGACKTさんだけでなく、政治家の「野田聖子」衆議院議負が絡み、大きな問題になったことがあリました。
2019年2月現在、もう一度このスピンドルに関して振り返ってみたいと思います。




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仮想通貨「スピンドル」とは?

さて、そもそも「SPINDLE(スピンドル)」とは?という話からしたいと思います。
スピンドルはイーサリアムのブロックチェーンERC-20をベースに作られた仮想通貨(暗号通貨)で、2017年10月からGACKTさんを広告塔にして販売が開始されました。

運営元は「株式会社BLACKSTAR&co.」(ブラックスター社)で、2018年5月に取引所に上場することを目指したICO案件だったのです。
特徴として、何と言ってもGACKTさんが広告塔になって宣伝していること、そして投資・運用の資金調達プラットフォームを構築することを目的とした仮想でし仮想通貨だということです。

そうして、やはりGACKTさんの影響が大きかったのか、スピンドルは市場から約220億の資金を調達し、予定通り2018年5月に取引所に上場を果たします。

しかし、スピンドルは当初、最高値28.3円を記録したのですが、なんと、その1日後には20分の1まで暴落してしまったのです。
ただ、これだけであれば、数あるICO案件のあるあるで終わっていたはずです。

けれども、スピンドルは徐々に色々な問題が発覚していきました。
まずは2018年9月7日、スピンドルの発案者である宇田修一氏に対して、金融庁が行政処分が下されます。

宇田修一氏は、以前代表を務めていた「ドラグーンキャピタル株式会社」が、過去に金融庁から金融商品取引業の取り消し処分を受けていました。
この処分は投資家から集めたお金を不正利用した疑いに対する金融庁からの説明要求を宇田修一氏が1年間も無視し続けたことが理由です。

ちなみにドラグーンキャピタル社の役員メンバーは、スピンドルの開発および販売を担っているBLACK STAR&CO社とほぼ同じメンバーなのです。

この処分を受け、BLACKSTAR &Co.社は、2018年8月15日に本社を日本(東京都千代田区)からロンドンに移転し、併せて日本オフィスを閉鎖することを発表しました。

また、スピンドル自体の将来性にも疑問が出ていました。
スピンドルは有望なベンチャー企業がクラウドファンディングなどの資金調達として利用できるようなプラットフォーム構築を目指すとのことだったのですが、それ以上に具体的な内容はなく、プロジェクトは不透明で将来性が見えなかったのです。

スピンドルでは2018年11月22日に、仮想通貨ヘッジファンドのマッチメイキング・プラットフォーム「ZETA」のα版をリリースしています。
「ZETA」は世界中にある有益な投資案件を探し出せるプラットフォームと明記されていますが、実際のところは開発段階で、そもそもそんな巨大なプラットフォームを完成させることができるのかも疑問視されました。

このような背景も合わさり、スピンドルはあっという間に下がっていったと言われているのです。




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GACKTと仮想通貨「スピンドル」の関係とは?

このような中、GACKTさんに対しても樣々な声が あがリました。
「GACKTコイン(ガクトコイン)」とまで言われていたスピンドルですが、実はこう呼ばれていたのには何もGACKTさんが広告塔だったからだけではありません。

実はGACKTさん自身もスピンドルの主要なメンバーだったからなのです。
東スポWEB(2018年7月27日)によると、「俺も被害者」と主張しているGACKTさんでしたが、中心メンバーだった彼は胴元であり、ボロ儲けした疑いが浮上していました。

知り合いの芸能関係者らにも投資を呼びかけていたそうで、一説には、GACKTさんはスピンドル上場直後に、数千万円分をうまく売り抜けたという情報も出たのです。

GACKTさんのブログ(アメブロ)にも、スピンドルの情報が度々紹介されており、単なる広告塔ではなくインフルエンサーの役目も担っていることがわかります。




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野田聖子と仮想通貨「スピンドル」の関係とは?


一方の野田聖子議員とスピンドルにはどのような関係があったのか?
それは、2018年7月19日に朝日新聞が報じた「金融庁の担当者を呼び、無登録での仮想通貨交換業を行なっていたとして金融庁から通告を受けていた業者を同席させたうえで、庁のスタンスを説明させていた」という問題です。

これはどういうことかと言うと、野田聖子議員は秘書を介して「BLACKSTAR &Co.」に対して1年間に渡って通告を出していた金融庁の担当者を自らの事務所に呼びつけたという話です。

金融庁から通告を受け、書面での回答を求められた「BLACKSTAR &Co.」は、この通告後、野田議員の秘書が「BLACKSTAR &Co.」の関係者を伴い、金融庁に説明させたのです。

金融庁の担当者からすれば、違反が疑われる業者の隣に大臣秘書が同席しているため、「通告を撤回しなさい」という無言の圧力を感じ取ったとしても不思議ではありません。
つまり、金融庁に野田聖子議員が圧力をかけたと言われても仕方のない行為だったのです。

しかも、金融庁に情報公開請求していた内容が、開示決定前に野田議員に伝わっていたことも明らかになり、7月24日に金融庁は情報漏出を認め、野田議員も謝罪することになりました。

では、そもそも野田議員はどうして「BLACKSTAR&Co.」社の肩を持つような真似をしたのか?
実はスピンドルには、野田議員のも夫・野田文信氏が絡んでいたのです。

元暴力団員とも報じられた野田文信氏は「BLACKSTAR&Co.」社とつながりがあり、スピンドルの発起メンバーとされているのです。
スピンドルの立ち上げ時から「BLACKSTAR&Co.」社を支援し、仮想通貨交換業者にスピンドルの上場を働きかけるなどをしていた人物でした。

創業メンバーには一定割合のSPDトークン(スピンドルの通貨記号SPDの通貨引換証)が割り当てられており、文信氏も権利を持っていたのです。

つまり、野田事務所による金融庁担当者の呼び出しは、「単なる陳情処理」ではなく、野田夫妻の知人が絡むビジネスで、しかも夫妻の収入にも直結する話だったのです。

朝日新聞の報道を受け、野田議員は「仮想通貨業の一般的な説明を受けただけで、圧力ではない」と会見で釈明し、お咎めはありませんでした。




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まとめ

今回のスピンドルに関して様々な人間が絡み、何やら仮想通貨(暗号通貨)自体が、きな臭いもののような印象を与えてしまったことは否めないでしょう。

GACKTさんや野田聖子議員に関しても、このスピンドルのことがあってからしばらくはあまりメディア露出が少なかったように思います。

現在、スピンドルの価格は0.08円前後(2019年2月4日現在)を推移しています。
運営元の「BLACKSTAR&Co.」社も特に今年に入ってから、目立った動きが見受けられません。
果たしてスピンドルはこの先、どのようになっていくのでしょうか。




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