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テレビドラマ「太陽にほえろ!」や「傷だらけの天使」、映画「影武者」などに出演していた俳優で歌手の「萩原健一」さん。
プライベートでは、1975年にモデルの小泉一十三さんと結婚するも3年で離婚、1980年には女優のいしだあゆみさんと結婚していますが、この結婚も長くは続かずに、4年で破局を迎えています。
今回は、そんな萩原さんがいしださんと夫婦であった1983年、この時期に起こした大麻不法所持(逮捕)に関するお話です。
名前:萩原健一(はぎわらけんいち)
本名:萩原敬三(はぎわらけいぞう)
生年月日:1950年7月26日~2019年3月26日(享年68歳)
職業:俳優、歌手
出生地:埼玉県北足立郡与野町(現・同県さいたま市中央区)
学歴:聖橋高等学校(中退)
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萩原健一…大麻不法所持で逮捕されるまで
1983年4月18日の午後8時10分頃、関東信越地区麻薬取締官事務所は、萩原健一さん(当時33歳)が大麻を吸っているとの情報を入手し、東京都渋谷区元代々木の高級住宅街にある萩原さんの自宅「ハイツ元代々木」を家宅捜索しました。
部屋は4LDKで、捜索には妻のいしだあゆみさんが立ち合いましたが、18畳の居間のテーブルの上にむき出しの大麻樹脂が約12グラムを発見されたのです。
午後11時5分頃、萩原さんが帰宅したため緊急逮捕され、同事務所に連行されました。
この時、すぐに萩原さんは大麻樹脂が自分のものであると認めています。
押取された大麻樹脂は、別名ハッシシと呼ばれるもので、マリファナとして知られる乾燥大麻より値段も高いものでした。
チョコレート状になっており、削ってパイプに詰めて吸煙したり、水パイプで吸飲したりして使用します。
萩原さんは1980年に、映画「影武者」に出演していました。
その時に共演した俳優の室田日出男(むろたひでお)さんが、大麻を吸引した容疑で新宿署の任意取り調べを受けた際、萩原さんも事情聴取されたことがあったのです。
実はその頃から萩原さんには黒い噂が出ており、この逮捕はその噂が現実のものとなりました。
そのため関係者のショックは大きかったのです。
逮捕前年となる1982年の映画「誘拐報道」(東映)では、犯人役を見事に演じて話題を呼び、この年も神代辰巳(くましろたつみ)監督の「もどり川」では主演を務めた萩原さん。
関係者の間では、「演技賞もの」との声が高かったのです。
また、歌手としては、この年の1月にマザーテレサの精神に共鳴し、インドのカルカッタで「シャンティ・シャンティ」チャリティーコンサートを開いて注目を浴びていました。
そんな活躍を見せていた萩原さんが大麻不法所持で逮捕されたとなり、業界に衝撃が走ったのです。
麻楽取締官事務所の係官によれば、見つかった大麻樹脂は12グラムで、タバコ120本分に相当するとのことでした。
また、警視庁に移された萩原さんは、簡単な取り調べのあと就寝、19日の朝は出された朝食を全部食べ、捜査官の取り調べに素直に応じていたのです。
一方、自宅で、しかも自分の目の前で夫が逮捕されるというショッキングな事件に遭遇した妻のいしださんは、事件が表沙汰になってからしばらくの間は自宅からも姿を消していました。
と言うのも、普段は閑静な住宅街である「ハイツ元代々木」の周辺をテレビ局や新聞社の取材陣が大挙していたからです。
萩原さん・いしださん夫婦は「ハイツ元代々木」に1980年4月に入居しました。
その頃から二人のことを良く知る管理人が、このようなコメントをしています。
ご夫婦は離婚がささやかれた時も仲が良く、芸能人らしいハデな生活もなく、礼儀正しい住人です。お仕事で留守になる時は、いつも「留守にします」と断わるのですが、今朝(19日)は管理室の窓ロに「10日間ほど留守にしますので、よろしくお願いします」との奥さんの走り書きしたメモがありました。
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萩原健一…大麻不法所持で逮捕された後
さて、その後の萩原健一さんですが、当初は、素直に取り調べに応じ、常習者でもないことから48時間で釈放されるものと見られていました。
しかし、麻薬取締部の敷地内を移動していた際に、乗用車の後ろの窓から突然、萩原さんが半身を乗り出し、「俺は何にも話していないからな!」と言い、また車の中に引き戻されるということがあったのです。
このような経緯もあり、大麻樹脂の入手経過や一緒に吸った者がいたかどうかなどを厳しく追及され、10日間の拘置延長になりました。
結局は裁判で懲役1年、執行猶予3年の有罪判決となり、その後1年間に渡って全ての活動を停止することになったのです。
その後の調ベで、萩原さんは大麻を吸った事実を認め、「妻には大変すまないことをした」と青白い顔で語っていました。
1984年にはいしだあゆみさんと離婚発表…
また、この年に飲酒運転で人身事故を起こして、業務上過失傷害罪でまた逮捕されています。
翌年11月には、女優の倍賞美津子さんとの2ショット写真を週刊誌に撮られたことに腹を立て、カメラマンと編集者に暴行して書類送検されました。
さらに2004年10月には再度交通事故を起こし、業務上過失致傷罪で現行犯逮捕、同年11月には主演映画「透光の樹」製作側から恐喝未遂容疑で告訴され、翌年の2月にまたまた逮捕されています。
この恐喝事件では懲役1年6か月、執行猶予3年の有罪判決を受けました。
また、2005年7月にテレビ番組で「大麻解禁にしましょうか」と発言し、その後、厚生労働省から注意され、「ジョークのつもりだった」と釈明するなどの問題発言も飛び出したのです。
そんなハチャメチャな人生を生きた俳優・萩原健一さんも2019年3月26日午前10時30分、都内の病院にてGIST(消化管間質腫瘍)のために他界。
68歳の人生に幕を閉じたのでした。
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