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デビュー以来「STRALIGHT」や「ガラスの十代」などの大ヒットした光GENJI。
そして、光GENJIの中心的存在でもあったのが「諸星和己」でした。
そんな諸星さん、実は若い頃は無茶をし過ぎて重傷を負い、包帯を巻いたままテレビ番組やコンサートに出演することも少なくありませんでした。
名前:諸星和己(もろほしかずみ)
生年月日:1970年8月12日(48歳)
職業:作曲家、歌手、俳優
出身:静岡県富士市
所属:株式会社スターズクルー
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諸星和己…胸骨骨折の状態でコンサートに出演
1988年1月1日、東京千代田区の日本武道館では、「少年御三家新春一番歌いぞめ」のステージが開催されていました。
このステージには、男闘呼組、光GENJI、少年忍者が勢揃いしており、まさに新春に相応しいコンサートだったのです。
また、光GENJIにとってはデビュー以来、事実上の初コンサートでもありました。
そんな大事なステージにも関わらず、なぜか運動神経抜群の諸星和己さん(当時17歳)の動きは終始ぎごちなく、いつものキレがなかったのです。
その理由がわかったのは、激しいアクションを見せるために上着を脱ぎ捨て、上半身が裸になった時でした。
諸星さんが上着を脱ぐと、胸から肩にかけて、びっちりと包帯が巻きつけられていたのです。
その光景を目撃した途端、会場を埋めつくした1万人のファンから、一斉に悲鳴のような絶叫があがりました。
けれども、諸星さんはその声に少しも動揺することなく、むしろ余裕のある笑顔を浮かべて応えたのです。
とは言え、コンサートでは痛みが走るのか、顔をしかめたり、胸を手でおさえたりとファンをハラハラさせる場面もありました。
時にはメンバーの大沢樹生さん(当時18歳)が支えなければ、立っていられない状態になることもあったのです。
それを見たスタッフは、一旦、舞台のそでに引っ込んだ諸星さんに、「もう無理だ、十分やったんだ」と声をかけたところ、諸星さんは、
いや、僕は出ます。思い通りには動けないけど、来てくれたファンに申し訳ない!
と、涙ながらに訴えました。
そんな諸星さんの熱意と心意気に、他のメンバーは完全に圧倒され、声もかけられなかったと言います。
胸の怪我は深い呼吸をすると、激しい痛みを伴い、思い切り息が吸い込めない状態でした。
そんな状態では歌うことや飛び跳ねることなど、本来はできるはずがなかったのです。
何しろ、いくら負担がかからないようテーピングで固定しても、諸星さんは普通に歩くのがやっとという状態だったからです。
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諸星和己…胸骨を骨折した理由とは?
そもそも諸星和己さんが骨折したのは、前年の1987年12月30日、コンサートのリハーサル中のことでした。
バク転の練習中に誤って頭と背中から落ち、この時に胸を痛めたのです。
落ちた直後は、「あーあ、失敗しちゃった」と頭をかいて、照れ笑いを見せていたと言いますが、その後じわじわと痛みが増し、30分ほど後には耐えられなくなって、慌てて病院に運びこまれました。
診断の結果、胸骨が骨折していることがわかり、これには本人だけでなく周囲も真っ青…
というのも、今や飛ぶ鳥を落とす勢いのアイドルになっていた光GENJIの年末年始のスケジュールは、まさに秒刻みでビッシリ入っていたからです。
しかし、諸星さんは歯を食いしばって仕事をやり遂げようとしました。
大降日には「恒例 第20回・年忘れにっぽんの歌」(テレビ東京)などの特番に加えて、雑誌の取材も数誌ありましたが、全てをいつも通りこなしたのです。
この日深夜に行なわれた同じ事務所の先輩マッチさんのレコード大賞受賞パーティーだけは欠席しましたが、マッチさんも事情を聞いて、怒るよりも逆に諸星さんを褒めていたと言います。
関係者からも、
あいつ(諸星さん)は、明るいいっぽうの男だと思われがちですが…写真を撮る時でも、常に真ん中に入りたがる目立ちたがり屋ですしね。でも実はデビューする前、毎選、週末になると静岡から出て来て辛いレッスンを受けて来たんです。それを何年間も続けて来たんですよ。根は真面目で努カ家なんだな。だから、今回もきっとやってくれると思ってましたよ。
という声があがっていました。
その言葉通り、諸星さんは驚異的な頑張りで、医師が舞台のそでで待機しはいましたが、何とか1月1日のコンサートの2度のステージをこなしたのです。
中でも諸星さんのソロではマジックの趣向を凝らしている場面もあり、他のメンバーは黙って見ているしかありませんでした。
この時も諸星さんは痛みに耐えて、見事にやり遂げたのです。
息をのんで見守っていた大沢さんは、思わず「諸星、頑張れ!」と声をかけ、歌い終えた瞬間には会場全体が震えるような拍手が起きました。
この後、光GENJIは1月5日、6日の新宿厚生年金会館を皮切りに、初の単独コンサートツアーに出ます。
ここでも諸星さんは傷ついた体にも関わらず、元気一杯のステージを披露しました。
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