1970年代

池上季実子…映画「ハウス」でヌードを披露する?!





「映像の魔術師」と称された大林宣彦監督の劇場用映画作品デビュー作「HOUSE ハウス」が公開されたのは1977年7月のことでした。
同作品は国内商業映画の製作現場で外部の監督が起用されたことに加え、清純派路線で売り出していた「池上季実子」さん(当時18歳)が大胆なヌードを披露し、イメチェンを図ったことでも話題を集めたのです。

名前:池上季実子(いけがみきみこ)
本名:臼井季実子
生年月日:1959年1月16日
職業:女優
所属:オスカープロモーション
出身:京都府京都市
学歴:堀越高等学校卒業




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当時、国内で映画を撮るには、製作会社に入社後、助監督から叩き上げで監督になるというのが常識でした。
8ミリ映画の監督がいきなりプロとして商業映画を撮るのは考えられないことだったのです。

しかし、当時の映画界は一般家庭へのテレビ普及のあおりを受け、不振が続いていました。
そこで目をつけられたのがチャールズ・ブロンソンの「マンダム」をはじめ、1000本を超えるCF作品をヒットさせていた大林監督(当時39歳)だったのです。

製作にあたり、1975年にヒットした「ジョーズ」のような映画を撮って欲しいと頼まれた大林監督に、アイデアを出したのは当時12歳だった娘の千茱萸(ちぐみ)さんでした。

「パパ。この鏡の中の私が、私を食べてしまうと面白いわね」という娘の言葉にヒントを得た監督は、ピアノや柱時計が次々と少女たちを食べていくホラー・コメディーを作りあげたのです。

食べられる少女役は池上さんの他、大場久美子さん、神保美喜さんら総勢7人のハウスガールズで、大林監督の下、体当たりで演技をこなしました。
大場さんなどリハーサル中に怖くなって本気で泣き出す場面もあったといいますが、しかし、監督はすかさずカメラを回していました。

8代目・坂東三津五郎さんの孫娘でドラマ「愛と誠」(1974年・東京12チャンネル=現テレビ東京)の主役を演じた池上さんも、入浴シーンで豊満な肢体を披露…

当初はヌードに抵抗を感じていた池上さんでしたが、監督と話し合った結果、「裸を売り物にする映画じゃない」、「イメージを変えたい」と承諾したのです。
それでも撮影前夜は興奮して眠れず、自分の裸を鏡に映し、「とうとう私の体、みんなに見せるんだな」と感じたといいます。

撮影現場では監督とカメラだけにして欲しいという女優も多いのですが、池上さんはスタッフが勢ぞろいする中、堂々と演技をこなしました。
撮影後は「ただ無我夢中だったとしか言えないわ。映画に出て私は何か変わったと思うの。…はっきり言えないけど、女優になりたいんです」とコメントしています。

また、それまでカーテンの中で行っていた衣装の着替えをカーテンなしでパッパッパとするようになったともいいます。

公開は1977年7月30日…
監督は完成前から深夜放送でラジオドラマ版の生放送を行うなどプロモーションを行っており、「HOUSE ハウス」は公開と同時に大ヒットとなりました。

その後、大林監督は尾道3部作などを撮り、地位を不動のものとします。
これに引きずられる形で、自主映画やCF界から次々と商業映画監督が誕生しました。

「HOUSE ハウス」出演で一皮むけた池上さんは1984年、「陽暉楼」で日本アカデミー賞優秀主演女優賞を受賞し、最近でも月曜名作劇場 「十津川警部シリーズ」(TBS系)や「科捜研の女」(テレビ朝日)など現在も人気女優として活躍しています。




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