1970年代

森進一…母(尚子)の死とストーカー裁判の判決とは?





歌手としては名曲「おふくろさん」や「襟裳岬」などが有名…
実は社会福祉活動家としての顔を持つのが「森進一」さんです。

今回はそんな森進一さんの母・尚子さんの死と、森さんに起きたストーカー裁判の判決についてご紹介したいと思います。

名前:森進一(もりしんいち)
本名:森内一寛(もりうちかずひろ)
生年月日:1947年11月18日(70歳)
職業:歌手、作曲家、社会福祉活動家
出身:鹿児島県鹿児島市




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1973年1月18日の午後1時30分…
山口地裁下関支部の法廷に森進一(当時25歳)さんが立っていました。

「Iさんと会ったことはありますか?」…
森さん側の弁護士が尋問を開始します。

森さん「ありません」
弁護士「自分から手紙を出したり、彼女からもらったことは?」
森さん「彼女の方からはあるかもしれませんが、僕は一度も見ていません」
弁護士「Iさんの家に行ったことは?」
森さん「ありません」

Iさんとは、森さんを婚約不履行で訴えた下関市出身の26歳の女性です。
訴状によれば最初の出会いは1963年夏…
Iさんは仕事を探しに大阪を訪れ、ゲイバーの2階で眠っているうちに森さんに手を出されたとのことでした。

以降、東京や大阪、鹿児島などで密会を重ね1968年1月に妊娠…
同年8月には鹿児島の森さんの実家で男の子を産むも3日後に下関に帰り、その後の消息はわからない…
また、1969年9月には森さんとの間の子を流産したとのことでした。

裁判の途中、黒のスーツに身を包んだIさんが法廷に姿を現した際には、胸には真っ赤なバラの造花を挿していました。
カメラマンが一斉にレンズを向けると、係官が「法廷内では絶対にシャッターを切らないでください」と叫んだほどです。

しかし、森さんが証言したようにIさんとはそれまで会ったことはなく、この日が初対面…
訴状に書かれているのは森さんにとって身に覚えのないことばかりで、事実無根というよりも一人の女性の妄想によって起こされた裁判だったのです。

実はIさんは作話癖のある女性でした。
マスコミも初めは彼女に振り回され、だんだんおかしいと気づき出していたのです。
ところが弁護士が登場し、訴訟をすることになったのです。

元々、森さんの熱狂的なファンだったIさんが妄想を抱くきっかけとなったのは、1970年に鹿児島の病院にバセドー病で入院していた森さんの母、尚子さんを見舞ったことでした。

尚子さんも気を許して交流するうちに、Iさんは森さん本人とも交際している気分になっていったのです。
今で言えばストーカーに近いものでした。

ですので、森さんにとってはまさに寝耳に水の災難だったのですが、悲劇はそれだけでは終わらなかったのです。
森さんが出廷してから1ヵ月あまりがたった2月24日早朝…
東京の自宅で尚子さんの遺体が発見されたのです。
死因はガス自殺、享年47歳でした。

持病も一つの原因ですが、何より尚子さんはIさんの件で息子である森進一さんに迷惑をかけたと悩み、発作的に死を選んでしまったのではないかと言われています。

森さんもは「日刊ゲンダイ」(2007年4月10日付)の連載で次のように語っています。

おふくろはもちろん私の無実を信じながらも、その騒動でひどく心を痛めて、精神的にかなり参っていました。
私への心配が命を縮めたのかと思うと、済まなさと悔しさで涙が止まりませんでした。
歌手になどならなければよかったと、私は自分を責めたものでした

1973年7月31日、下関で判決が言い渡されました。
当然、判決は「原告の請求はいずれも棄却する」というもの…
森さん側の全面勝訴でしたが、心中察するに余りある騒動でもあったのです。







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