1970年代

松方弘樹…仁科亜季子との結婚から離婚に至るまで

1979年11月7日午後6時、東京都心のホテルには松方弘樹さん(当時37歳)と、仁科亜季子さん(当時26歳)が結婚式を挙げていました。
この挙式には芸能界の大物たちが顔をそろえていたのです。

今回は故・松方さんと仁科亜さんの結婚や馴れ初め、そして離婚に至る経緯までを振り返ってみました。

名前:松方弘樹(まつかたひろき)
本名:目黒浩樹(めぐろこうじゅ)
生年月日:1942年7月23日~2017年1月21日(享年74歳)
職業:俳優、映画監督、映画プロデューサー
出身:東京市王子区(現在の東京都北区)
学歴:明治大学付属中野高等学校



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片岡千恵蔵さん、萬屋錦之介さん、勝新太郎さん、渡哲也さん、北大路欣也さんなどなど、その日の昼に式を挙げた2人を祝福するために多くの人が集まっていました。

まずは東映の岡田茂社長が挨拶し「松方は慰謝料3億円も払い、離婚相場な上げてしまい、皆さんに迷惑をかけた。本日以降、プレイボーイの名を返上させます。もし浮気をしようとしていたら、すぐ東映に知らせてください」と語ったのです。
この挨拶で会場は沸きました。

と言うのも、松方弘樹さんと仁科亜季子さんの結婚はとんとん拍子にはいかなかったからです。

松方さんが仁科さんの実家が訪ね、結婚の申し込みをしたのは1977年2月のことでした。
仁科さんの父で歌舞伎俳優の岩井半四郎さんはこの時、松方さんに激怒したのです。

なぜなら、当時の松方さんは数々の女性と浮名を流して来たばかりでなく、その時点で妻子ある身だったからです。
交際を続けるなら勘当すると言われても、仁科さんは別れませんでした。

「両親も兄弟もいりません」と言い切り、京都の松方さんの自宅に閉じこもってしまったのです。
この時、松方さんの夫人・夏子さんは3人の子供と東京で暮らしていました。

そもそも梨園の家に育ち、箱入り娘だった仁科さんが、なぜ芸能界一の遊び人に心を奪われたのか?

2人の出会い・馴れ初めは、大河ドラマ「勝海舟」(1974年)での共演です。
この時、松方さんが仁科さんを車で送り迎えしていましたが、すぐ交際に発展したわけではありませんでした。

松方さんもさすがに歌舞伎界の大御所の娘に手を出すのはマズイと思っていたのです。
むしろ熱を上げたのは仁科さんの方でした。

それまで松方さんのような豪快なタイプに出会ったことがなく、純粋な仁科さんが恋心を抱いたのです。
こうして松方さんの方も、無邪気な仁科さんに次第に魅かれていきました。

そして1975年春には自身が主演のドラマ「けんか安兵衛」のヒロインに仁科さんを推薦し、2人は急接近して結婚を考えるようになりました。

岩井家を訪れる前月の1977年1月、松方さんは夏子夫人に対して一方的に離婚を宣言しています。
夫人も一旦は合意に傾くのですが、仁科さんとの交際が明らかになり、態度が硬化しました。

松方さんは慰謝料2億円を提示したのですが、夏子夫人は首を縦に振らなかったのです。
その後、1億円を上乗せ…
合計3億円で、ようやく離婚にこぎ着けました。

しかし、当時の松方さんの懐(ふところ)は火の車…
父・近衛十四郎さんが亡くなった時は相続税すら払えなかったのです。

それでも仁科さんと一緒になりたい一心で京都の家を売り、弟の目里祐樹さんからも借金をしてなんとか3億円をかき集めました。

結婚すると仁科さんは芸能界を事実上引退。
その後、1男1女をもうけました。

しかし、苦労して勝ち取った幸せは長くは続かなかったのです。
松方さんに元アイドル歌手との隠し子騒動が起きたからです。

松方さんはパイプカットをして仁科さんに謝罪しましたが、浮気の虫は収まらず…
女優の山本万里子さんとも深い関係になったことが明らかになりました。
仁科さんが子宮がんになり、心細い思いをしている時の不倫でした。

こうして間もなく2人は離婚します。
子供は仁科さんの姓を名乗りました。

2011年4月、長男・克基さんと多岐川裕美さんの長女・華子さんの結婚披露宴(2012年10月に離婚)が開かれましたが、そこに松方さんの姿はありませんでした。




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