1970年代

西川きよし…野球賭博の疑いをかけられたことがあった?!




 

漫才コンビ「やすしきよし」(やすきよ)のとして漫才ブームの火付け役になった「西川きよし」さん。
お笑い芸人の他にも、タレントや政治家(元参議院議員)としても活動していました。

そんな西川さん、実は1979年に野球賭博の疑いで新聞に名前が挙がったことがあるのです。
果たして、その真相はどのようなものだったのでしょうか。

名前:西川きよし(にしかわきよし)
本名:西川潔
生年月日:1946年7月2日(73歳)
職業:お笑い芸人、司会者、政治家
出生地:高知県高知市
学歴:大阪市立三稜中学校




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1979年11月4日の午後9時、西川きよしさんがテレビ司会者として出演していたバラエティ番組「プロポーズ大作戦」(朝日放送系)のオーストラリアでのロケを終え、大阪空港に到着しました。
同じく司会者で、相方の横山やすしさんに続いてタラップを降りて来た西川さんに50人を超える報道陣が群がったのです。

皆さん、どないしたんですか?

思わぬ歓迎に最初はニコニコしていた西川さんでしたが、報道陣が野球賭博の件だと説明した途端に目の色が変わりました。
実は大阪の夕刊紙が大々的に「西川きよしに疑い」と報じていたのです。

うちの嫁はんから「パパの名前出てるけど大丈夫?」と国際電話で知らされていたので、「当たり前やないか」と言っておいた。どうして僕の名が出たのか知らんけど、野球賭博なんか絶対にやってまへん!

と答えた西川さん。

さらに突っ込んだ質問が報道陣からあびせられると、

とにかく大人の話し合いをしましょう。ただし疲れてるし3分間!

と、会場をロビー通路に移しての記者会見することになりました。

野球賭博なんかするはずがないでしょう。そんなことやるより仕事やる方が儲かりますがな。第一、野球のこともようわからん。ファンのチームがあるわけでもなし、するわけがないでしょう。僕には女房や子供がおる。こんな世間体の悪いこと勘弁してぇな。もし、ほんまに野球賭博やってたらクビ切りますわ。

と答えたのです。

また、横にいたやすしさんも、

事情がわかれば答えようもあるが、新聞読んどらんし、何のことかようわからん。もし、クロとなれば正式に記者会見しますがな。けど、ホンマにわしらは野球を知らんし、そんな賭博には手を出してへん。このくらいにしといてぇな。僕はこういう取材に慣れてるけど、彼は慣れとらんから可哀想そうや。

と助け船を出しました。

最後に、横山さんは一般論として、

高校野球のトトカルチョ(プール賭博)だとか、花札は誰でも大なり小なりやるでしょうが。だけど、僕は楽屋でも他の芸人さんが金を賭けてやるのも見たことないでぇ。彼(西川さん)は気強そうに見えるけど弱いところがあるんや、とにかく勘弁して。

と会見が終了したのです。

さてこの時、なぜ西川さんの名前が新聞に出たのでしょうか?
そもそも、この野球賭博問題は報道の10日ほど前の1979年10月25日に亡くなった漫才コンビ・Wヤング(ダブルヤング)の中田治雄さん(なかたはるお)の事件が発端になります。

「やすしきよしが最も恐れた漫才師」、「ツービートが何年やっても追い抜くどころか追いつく事さえできない」と称されたお笑いコンビ・Wヤング。
そのボケとツッコミ両方を担当していたのが中田さんでした。

しかし、中田さんは楽屋ではやっていたという野球賭博に手を出したこと、さらに事業の失敗などで多額の借金を抱えていたのです。
そうして1979年10月25日、借金で追い詰められた中田さんは熱海の海岸で飛び降り自殺を図ったのでした。
この中田さんの自殺は当時、多くの芸人に衝撃を与えると共に、野球賭博の問題を浮き彫りにさせたのです。

自殺した中田さんの遺書の中には借金をした相手の名前があり、数人の芸能人と共に西川さんの名があるのでは?と推測が出ていました。
また、中田さんの事件をきっかけに野球賭博が暴力団の資金源とみなし、その繋がりを断つべく大阪府南署が捜査を進めていたのです。

大阪府南署は、

一部の新聞記事は独自のニュースソースで書いているのだろうが、我々の捜査より突っ走ってる部分がありますね。記事では参考人として芸能人を呼んでるとあるが、まだ呼んでない。西川きよしを呼ぶかどうかそれは申し上げられない。ただ、芸能人を参考人として呼ぶ場合があるかも知れない。しかし参考人といっても、捜査に協力してもらうためのいわゆる参考人と、被疑者・重要参考人とに別れる。もし、披疑者で呼んだら発表しますよ。

とコメントしました。

さらに、

野球賭博は1試合で最高20万、1日6ゲーム全部に賭ければ120万円も動く。やはり社会常識として、たまにはお灸をすえなければいけませんしね。

とも語っていたのです。

一方、中田さんや西川さんが所属している吉本興業(現:よしもとクリエイティブ・エージェンシー)でも、独自にタレントを調査中であることを発表しました。
また、西川さんの名前が挙がったことについて、吉本興業の課長は「あれはアテモノですわ」と語り、

夕刊に出たのは、「大きな名前を書けばオモロイやろ」と出したんでしょう。告訴したところでしゃあないし、諦めとります。きよしはシロと思うが、うちの200人からの芸人の中には(クロが)いるかも。警察の捜査でキズがつくかもしれんが、この際、徹底的に膿(うみ)を出します。

とコメントしたのです。

また、11月5日にはあらためて西川さんが住む大阪府箕面市の1億円とも言われる豪邸で取材がありました。

昨夜はえらい騒ぎでびっくりですわ。親威のもんが心配して、今日も叔父が来てます。ホンマになんで僕の名が出たのか、それが知りたいんですわ。昨日は犯人扱いされてよっぽど怒ろうと思ったけど、兄さん(中田さんのこと)に安らかに眠ってもらいたいし、我慢してました。兄さんはいい人やった。博打やっとるのも知らんかった。さっき、中田さんの奥さんから電話があり、「西川さんに関係ないのに…」って謝ってきました。新聞を告訴せいという人もおるが、大げさなことしとうない。ただ、何の根拠で僕の名前が出たのか聞きたいだけや。子供も今日学校で友達に言われたらしいし、たまらんですよ。無実を叫んで裁判の再審請求してる人の気持ちが、ようわかりました。

と答えたのです。

Wヤングの中田さんが10月25日に自殺し、11月1日には中田さんの母・和嘉さんの国鉄巻向駅構内で線路を横断中に急行列車に撥ねられて亡くなりました。
当時は度重なる不幸とクローズアップされた野球賭博が、意外な進展を見せていたのです。




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