1980年代

神取忍…ジャッキー佐藤とのデビュー戦を迎えるまで




 

“ミスター女子プロレス”や“女子プロレス最強の男”とも称される女子プロレスラーの「神取忍」さん。
一時は政治家としても活動していましたが、プロレスラーの前は柔道家として活躍していました。

そこで今回は、柔道家であった神取さん(当時21歳)が、1986年に女子プロレスに入門が決まった時のお話です。

名前:神取忍(かんどりしのぶ)
本名:神取しのぶ
生年月日:1964年10月30日(54歳)
職業:女子プロレスラー、元女子柔道家、元政治家
所属:LLPW-X
出身:神奈川県横浜市磯子区
学歴:私立横浜学園高等学校




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柔道家から1986年に新たに発足した新団体「ジャパン女子プロレス」へ入団することになった「神取忍」さん。

当時、これからジャパン女子プロレスを背負って立つ神取さんは、東京文京区の関口にある道場で連日猛トレーニングを重ねていました。

プロレス初心者とは言え、柔道では世界のトップレベルを誇った神取さん。
鍛え抜いた凄まじい投げ技を見て、先輩のジャッキー佐藤さんやナンシー久美さんも目を丸くしていたのです。

横浜出身で中学時代は砲丸投げの選手だった神取さん。
高校から柔道を始めたのですが、66キロ以下級で1983年から3年連続全日本女子柔道選手権を制覇し、1985年12月には福岡国際女子柔道で世界の強豪を相手に銅メダルを獲得しました。
当時は“女三四郎”の異名もあったのです。

そのため、このまま柔道家として活動するかと思っていたのですが、1988年のソウルオリンピックを目指すにはまだ3年あり、その間、柔道へのモチベーションが保てないと判断した神取さんは、突如プロレスラーに転向を決めたのでした。

本に曰く「金になる女子プロレス入り」を宣言した時には、ソウルオリンピックの銅メダリスト・山口香さんを始めとした柔道仲間は「うっそー」と信じられない様子だったのです。
しかし、当の本人である神取さんは、

私は超現実主義、アマでいくら頑張ってもお金にならない。

と、きっぱり言い切りました。

確かに格闘技の実績だけで言えば、神取さんはクラッシュ・ギャルズ(Crush Gals)やダンプ松本さん(共に全日本女子プロレス所属)以上の力を持っていました。
何しろ、当時は身長168センチで体重60キロ、特に上腕の力こぶが35センチもあったのです。

そんな神取さんを先輩のジャッキー佐藤さんも、

忍がプロレス技をマスターしたら鬼に金棒、全く新しいタイプの女子レスラーが誕生する。プロレスはただ強いだけじゃスターになれないけど、テクニックを身につけてその壁を乗り超えたら本物ですよ。

と期待していたのです。

神取さんのプロデビューは1986年8月17日、ジャパン女子の旗揚げ戦・後楽園ホール大会となりました。
この大会で神取さんは、ジャパン女子の四天王(ジャッキー佐藤さん、ナンシー久美さん、風間ルミさん、神取忍さん)の一角を担う看板レスラーとなったのです。

また、この大会前に注目されていたのは、神取さんがデビュー戦にどんなリングコスチュームで登場するのか?ということでした。

柔道着をガウンにしたんじゃ、ちょっと渋いかな。まだ練習のことだけで頭がいっぱいだけど、プロになったんだから、どんなスタイルでもかまわない。キンキラキンの派手な水着?ウーン、競技用の水着は持ってますが、ほとんど着たことないんですよ。

とコメント。

ジャパン女子プロレス設立当初の代表であった椎名勝英さんは、

有名デザイナーに斬新なコスチュームを依頼する予定です。アッとおどろくものになるはず、楽しみに待っていてください。

と、報道陣に期待を持たせていたのです。

結局、コスチュームは柔道着に連想させるような白黒の水着。
神取さんはスリーパーでジャッキー佐藤さんを追いつめましたが、24分36秒にバックドロップからのエビ固めでフォール負けしています。
しかし、観客をくぎづけにした神取さんには惜しみない拍手が贈られました。




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